「自宅療養」家族も悲鳴 新型コロナ 高齢患者の介護で自身も感染
(神戸新聞)
新型コロナウイルスの感染拡大で病院や療養施設に入れない感染者が増加する中、自宅療養者を抱える家族の生活は困難を極めている。買い物にすら出ることができず、孤立感と不安ばかりが募る。介護が必要な高齢者が感染しても入院先が見つからず、家族に感染が広がったケースもある。(高田康夫)
兵庫県内にある介護福祉施設では年末から年始にかけクラスター(感染者集団)が発生。デイサービスの利用者10人以上が感染した。ケアマネジャーとして働く40代女性によると、利用者は、その施設でサービスが受けられなくなるだけでなく、訪問介護などのサービスも断られ、家族が介護しなければならなくなった。
ある利用者宅では、介護をしていた家族に感染が拡大。その後、利用者は亡くなり、家族は入院することになってしまい、みとることも葬儀に出ることもできなかったという。
女性は「高齢者の場合は、すぐに入院ができなければどんどん感染が広がる。介護も含めて家族だけの力に頼ることになり、家族は精神的に疲弊してしまっている」と指摘する。
■外出できず食料調達困難
姫路市の30代男性会社員は、勤務先の同僚の感染判明で濃厚接触者となり、1月上旬から自宅待機となった。PCR検査の結果、陽性が判明。無症状だったため、自宅療養となった。
自宅は妻と小学生以下の子ども2人の4人暮らしで、家の中でも全員がマスク着用。自身は2階に隔離状態で、家族とはほとんど顔を合わせない。食事もドアの前に置いてもらって部屋で食べた。共有のトイレや風呂、洗面台などは男性自身が消毒した。1日だけ夜に38度台の発熱があり、「このまま悪化するのではないか」と不安がよぎったが、翌朝には熱が下がった。
困ったのは食料や消毒剤の調達だった。妻と子ども2人は陰性だったものの濃厚接触者で、買い物にも行けない。全国的には行政がレトルト食品などを届ける支援がニュースで報じられていた。幸い近くに男性の実家があったため、親に買い物を頼むことができた。
男性は10日間の療養生活をようやく終え、「家族がみんな陽性になっていたら、と考えるだけでぞっとする」と話した。
県内では、感染しても病院や療養施設に入っていない待機者が1月初旬から急増。一時、826人に達しており、感染者だけでなく、家族も不安の中で生活している。
https://news.goo.ne.jp/article/kobe
/nation/kobe-20210131005.html
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