令和に熱い、みんな歌える「昭和歌謡」 若者がネットで拡散・共有

産経新聞
昭和時代の歌謡曲が今、若い世代に支持されている。インターネットで往時のヒット曲が数珠つなぎにリコメンド(おすすめ)されることで、平成生まれの若者が「新しい」と反応。昭和歌謡の中心的存在だった作曲家、筒美京平さんの死去で、注目度はさらに高まる。世代を超えたヒット曲が生まれにくい現代で、「共有できる」昭和の曲が再び光を放っている。(道丸摩耶)
最新の音楽番組で
9月に放送された日本テレビの音楽特番「THE MUSIC DAY」。この中で沢田研二(72)の「ダーリング」(昭和53年)を熱唱したのは亀梨和也(34)だ。江成(えなり)真二プロデューサーは「幅広い世代に番組を見てもらおうと、昭和から平成初期の曲を入れた」と狙いを説明。「ジュリー(沢田)は踊りもすばらしく、若い世代もネットの動画で見て抵抗なく受け入れているようだ」と話す。来月25日放送の音楽特番「ベストアーティスト2020」でも、懐かしの曲のカバーを含むメドレーを準備する。
8月放送のフジテレビの音楽番組「2020 FNS歌謡祭 夏」では女優、満島(みつしま)ひかり(34)が中島みゆき(68)の「ファイト!」(58年)をカバー。女優の上白石萌音(かみしらいし・もね)(22)はライブやテレビ番組で、ちあきなおみ(73)の「喝采」(47年)、山口百恵(61)の「秋桜」(52年)などを披露。薬師丸ひろ子(56)の「Woman “Wの悲劇”より」(59年)のカバーを収録したアルバムも出して、評価が高い。
清原果耶(かや)(18)や森七菜(なな)(19)ら人気の若手女優が、どこか昭和調を思わせる曲で歌手活動をして話題なのも、この延長線上にありそうだ。
ダンシング・ヒーロー
「近年、昭和歌謡ブームが来ている」と話すのは、シンガー・ソングライターで音楽評論家の中将(ちゅうじょう)タカノリさん(36)だ。確かに動画共有サイトのYouTubeやTikTokでは、昭和歌謡のカバー動画の投稿が目立ち、BGMに使われる機会も多い。
中将さんはこの人気の起点を、平成29年に大阪府立登美丘高校ダンス部の“バブリーダンス”で使われた、荻野目洋子(51)の「ダンシング・ヒーロー」(昭和60年)ではないかと推測する。動画共有サイトで同校のダンスは数千万回も再生された。一つの動画を見ると、関連する動画が多数表示されるため、この機能を通じて他の昭和歌謡に触れた若者も多かった−という見立てだ。
「共有」して広がる
「昭和歌謡は一度聞けば覚えられるシンプルな構成の曲が多く、歌詞の『文字数』も少ない。現代のヒット曲は歌詞も長く、そもそも万人受けを目指すこともなくなっている。だから『誰もが共有できる音楽』として昭和歌謡が受けているのではないか」と中将さん。ジュリーや百恵はもちろん、松田聖子(58)、中森明菜(55)といった卓越した存在感の歌手が次々に登場していたことも大きい。
現代は、テレビ・ラジオより動画共有サイトや楽曲配信サイトで新曲を知る時代。ネット上では古い曲も新曲もいわば同列の扱いだ。生まれる前のヒット曲を「新しい」と感じる若者がいても不思議ではない。
若い世代がツイッターやインスタグラムなどのSNSで紹介することで、さらに多くの人に楽曲が共有される。令和ならではの拡散と共有で、昭和歌謡のブームは今後も続きそうだ。
■カラオケ、配信 筒美京平サウンドが再注目
筒美京平さんの死去を受け、筒美さん作曲の楽曲がカラオケや音楽配信サイトのランキングで急上昇している。
カラオケ「DAM」を展開する第一興商によると、筒美さん死去が伝えられた12日、ジュディ・オング(70)の「魅せられて」をカラオケで歌う人が増加。翌日発表の「急上昇ランキング」で2位にランクインした。
有料音楽配信サービス「レコチョク」の12日付のデイリーシングルランキングでも、「歌謡曲/演歌部門」1位に尾崎紀世彦の「また逢う日まで」、2位に太田裕美(65)の「木綿のハンカチーフ」がランクイン。「魅せられて」、いしだあゆみ(72)の「ブルー・ライト・ヨコハマ」も上位に入った。
https://news.goo.ne.jp/article/sankei
/trend/sankei-ent2010220013.html
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