コロナ自粛もお花見は盛況だった 満開を楽しむ注意点とは?
上野恩賜公園(東京都台東区)ではマスク姿の人が目立った=3月21日、撮影・多田敏男
(AERA dot.)
全国的に桜が開花し、お花見シーズンが到来している。新型コロナウイルスの感染拡大で宴会の自粛が求められているが、やっぱり年に一度のお花見を楽しみたい人は多い。東京では3月23日ごろに満開となりそうで、これから桜の名所を訪れる人の注意点を確認しておこう。
上野恩賜公園(東京都台東区)では3月21日見ごろを迎え、晴天のもと多くの花見客が訪れた。今年は「うえの桜まつり」が中止となり、桜並木通りの宴会スペースも設置されていない。隣接する上野動物園や東京国立博物館も閉まっている。それでも桜の花を見たいという人はたくさんいる。都内の家族連れの女性はこう言う。
「天気もいいのでお花を見に来ました。休みに家の中にずっといる方が体に悪い気がします」
例年に比べ人通りは少ないが、桜の木の下で写真を撮ったり、座っておしゃべりしたりする光景が見られた。東京都では「お花見期間の宴会等についてのお願い」として、次のように呼びかけている。
○集団でシートを広げて飲食する宴会などは禁止
○散策しながら楽しむ場合でも可能な限り混雑を避け、咳エチケットを徹底する
上野公園ではマスク姿の人が目立ち、例年のような「大宴会」は見られず、おおむねルールは守られているようだ。公園のアナウンスでも、「宴会自粛」を促していた。
ただ、一部では集まって弁当を食べたり、買ってきたビールを飲んだりする人もいた。厚生労働省は、集団感染防止のために人混みは避けた方がいいとしているが、お花見そのものは中止を呼びかけてはいない。大事なことは三つの「密」を避けることだという。
○換気の悪い密閉空間
○多数が集まる密集場所
○間近で会話や発声をする密接場面
この三つが重なると集団感染のリスクが高まる。お花見は野外のため密閉空間ではないが、多数が集まり、桜の下でにぎやかに会話することが予想される。
密集しないように他人との距離を取りつつ、マイペースで散策することが求められる。距離が近い接触(約2m)や長時間会話をする場合などは、他者に感染させないようお互いマスクをする。
咳やくしゃみをする際は、ティッシュやハンカチなどで口や鼻をおさえる。もちろん発熱など体調の悪い人は、外出を控える。
お花見といえば宴会が楽しみだが、大人数では食事や酒の回し飲みなどで、感染のリスクがどうしても高まる。家族連れらがお弁当を食べるぐらいはいいが、宴会は自粛した方が良さそうだ。少人数で食事をする場合でも、個別に包装したお弁当や軽食を用意して時間を短くするなど、工夫しよう。
今年は暖冬だったこともあって桜の開花は順調だ。東京管区気象台は3月14日、東京都心で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。平年より12日、昨年より7日早く、1953年の統計開始以来、最も早い開花となった。
日本気象協会の桜満開予想(3月21日午後5時時点)では、東京は3月23日、大阪は3月30日、福岡は3月31日、仙台は4月5日、札幌は4月30日に満開を迎える見込み。
厚労省によると、3月20日時点で、国内感染者(クルーズ船関連は除く)は累計で1007人、死亡者は35人に上る。
感染が収まる気配はないが、自宅にこもり続けるのも大変だ。お互いルールを守って、今年もお花見を楽しんでコロナショックに立ち向かいたい。
(本誌・多田敏男)
※週刊朝日オンライン限定記事
https://news.goo.ne.jp/article/dot/
life/dot-2020032100017.html
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