初期症状「風邪と変わらない」新型ウイルス「特徴的症状見当たらず」…感染見極め困難
(読売新聞)
春節(旧正月)のシーズンで中国からの観光客が増える中、日本国内で2例目の新型コロナウイルスによる肺炎患者が24日、確認された。今回の患者は、中国で最初に医療機関を受診してから日本で感染が確認されるまで1週間かかった。症状の見極めが難しい肺炎の疑いをいち早く見つけ、感染拡大を防ごうと、各地の医療機関で対策が進められている。
今回、感染が確認されたのは、中国・武漢市から観光で東京を訪れていた40歳代の男性。発熱の症状があり、15日と17日に中国で医療機関を受診したが肺炎とは診断されず、来日翌日の20日に東京でも医療機関を受診したが、やはり肺炎とは診断されなかった。4回目の受診となる22日になって初めて肺炎の疑いがわかり、詳しい検査の結果、感染が確認された。
感染症に詳しい岡部信彦・川崎市健康安全研究所長は、「一般に肺炎の初期症状はせきや発熱などで、風邪と変わらない。新型コロナウイルスも今のところ特徴的な症状が見当たらず、初期の段階でレントゲン写真を撮って肺炎と診断するのは難しいだろう」と指摘する。
こうした中、亀田総合病院(千葉県鴨川市)では、2週間以内に感染者の多い武漢市に滞在していた場合は、他の患者と接触しない診察室に案内し、感染症の専門医が診察することを決めた。感染症科の細川直登医師は「症状の重さにかかわらず、武漢市の滞在歴を確認することが重要だ。感染の疑いを見逃さないようにしたい」と話す。
多くのクルーズ船が寄港する山口県下関市の県済生会下関総合病院でも、一般患者と隔離する「発熱外来」の設置などの対策を検討している。
一方、宮崎県立延岡病院(延岡市)は24日、2週間以内に海外渡航し、せきなどの症状がある人向けに、建物の外から電話連絡するよう求める貼り紙を掲示した。連絡があれば、防護服の職員が感染症患者用の別棟に誘導するという。
大阪市立総合医療センター(大阪市都島区)では、今週になって発熱やせきの症状を訴えて来院する中国人旅行客が3〜5倍に増えた。同病院では、治療時の防護具、ゴーグルの着用といった新型肺炎に対応したマニュアルを整備した。
厚生労働省結核感染症課の担当者は「軽微な症状は、空港の検疫ブースなどで実施しているサーモグラフィー検査(体温チェック)でとらえられない可能性がある。医療機関でしっかりと患者を把握してもらい、感染拡大の防止につなげたい」と話している。
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri
/life/20200125-567-OYT1T50062.html
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