大盛りあがりGO うどんそば、トーストまで……「レトロ自販機」愛しすぎた男「その時によって出てくるものが違う」
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うどんそば、トーストまで……「レトロ自販機」愛しすぎた男「その時によって出てくるものが違う」

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2017年9月に埼玉県内で撮影したトーストの自販機=野村誠さん提供

(withnews)

トーストやうどんそばなど、「昭和」の香り漂うレトロな自動販売機を愛してやまない人がいます。自販機ごとに味の「格差」があり、ごくまれに真っ黒焦げのトーストなど、とんでもないモノが飛び出すことも。それでも「想定外」という魅力があるようです。バブルへとつながる時代の面影を伝えるレトロ自販機たち。偏愛を通じ、今の時代だからこその渇望を考えました。(朝日新聞記者・高橋健次郎)

出会った自販機「5千台」
愛好家は、「自動販売機研究家」を名乗る野村誠さん(45)。本業はシステムエンジニアです。仕事帰りや週末を利用して約20年、関東を中心に自販機めぐりを続けています。出会った自販機は、「ざっと見積もっても5千台」だそうです。

5月中旬、取材のため東京都新宿区内で待ち合わせました。集合場所はもちろん、自販機前です。

一見すると「100円」の格安自販機ですが、「1000円」のボタンが一つありました。「0(ゼロ)」が一つ多いです。缶やペットボトルなどの商品見本の代わりに、縮小したカラーコピーのようなものが貼ってあります。読むと「最新人気家電やゲーム機・ブランド品をGET」の文字。何かと思っていると、現れた野村さんが教えてくれました。「『1000円ガチャ』です。通常は、1000円ガチャ専門の自販機ですが、飲み物と一緒になったタイプは珍しいですね」

野村さんへのあいさつを終え、迷った末に1000円を投入。すると、プラスチックのカップが出てきました。ふたをあけると、指輪タイプの時計が。「指時計」と言えばいいでしょうか。でも動きませんでした。希望を捨てるなとばかりに景品が当たるというスクラッチカードも入っていました。ただ、こちらもはずれ。これで1000円か……。ショックのあまり写真を撮り忘れ、帰り道のどこかでなくしてしまいました。

バブル前兆の風景
本題に戻ります。野村さんが自販機に魅せられたのは、高校時代の経験があったからです。当時の通学路では、ハンバーガーの自販機での「買い食い」が楽しみだったそう。ほかにもどんな食品の自販機があるのか、大通りに集まるとの「仮説」を立て、地図を使ってくまなく歩き回ってみると、うどんやそば、トースト、ラーメン、お弁当の自販機もあることを知ったとか。幅広さに驚いたことが原点です。

野村さんによると、こうした食品の自販機は1970年代に製造されたものが多いといいます。「24時間営業のお店が今ほどなかった時代。深夜に走るトラックのドライバーに重宝されました。もうかっていた時もあったみたいです」。ドライブインなどを中心に増えていったそうです。

70年代と言えば、右肩上がりの高度経済成長が頂点に達した一方、中東での戦争によって原油の値段が上がり、国内の物価も跳ね上がった石油危機に見舞われた時代です。それでも、80年代後半には狂乱のバブル期が訪れます。

今と比べればまだまだイケイケの時代。低成長と言われる現代より、着実に経済は膨らんでいました。そんな時、経済の大動脈である物流を支えたドライバーの胃袋を満たしたのがレトロ自販機だと想像すると、時代の黒衣のようにも思えるから不思議です。

「その時によって出てくるものが違う」
うどんそばの自販機は、チルド状態の生麺がカップに入っており、お客さんがお金を入れると、自動的に湯切りがされ、だしが注がれる仕組みです。その間、わずか25秒ほど。今のようにコンビニや24時間営業の飲食店が点在しない時代では、先を急ぐドライバーにさぞ、重宝されたでしょう。

レトロ自販機の魅力とは何でしょうか。野村さんは、トーストの自販機を例に挙げて教えてくれました。

トーストの自販機は、アルミに包まれたトーストが保存されています。注文があれば高温で1分間ほどプレスし焦げ目をつけます。実は、中身は自販機を設置するオーナー次第です。ハムチーズやピザといった定番のほか、小倉あんとさまざまとか。さらに、同じハムチーズでも、ハムが少なかったり、チーズがわずかだったり……。「その時によって出てくるものが違う」と野村さんは言います。ハラハラドキドキ。ある意味で「一期一会」です。

設置場所により、中身も味も異なるレトロ自販機は、いつでもどこでも同じ品質を担保する、現代の飲食チェーン店とは対照的です。

私は、ファミレスやハンバーガー店、牛丼店などの飲食チェーン店にお世話になることもしばしばです。味もお金も「想定内」で、ありがたさを感じることもあります。それでも、わくわくはありません。

一方のレトロ自販機は、その逆張りとも言える「想定外」の驚きをもたらしてくれます。現代の特徴として均質化が語られて久しいですが、どこか窮屈に感じることもあります。そんな時、「どんなものが出るかな」とドキドキさせてくれるレトロ自販機は、わくわくへの渇望を満たしてくれるのかもしれません。

「想定外」も魅力に
想定内も想定外も、どちらに優越があると言いたいわけではありません。例えば、海外に行き、言葉も習慣も異なる中で刺激の連続だと、見知った飲食チェーン店に安心感を覚えることもあります。人間は、想定内も想定外も、どちらも欲するようです。

野村さんは、こんなエピソードを披露してくれました。ある時、真っ黒焦げのトーストが出てきました。憤ってしまいそうですが、「機械の調子が悪いこともある」と受け止め食べてしまったというのです。「まずい」お弁当にあたることもあると言いますが、それでも怒りません。レトロ自販機への愛が懐を深くふかくしています。

全国にわずか10台「時代の生き字引」
こうしたレトロ自販機は、「絶滅」の危機にあるそうです。野村さんが把握する限り、稼働するトーストの自販機は全国に10台程度、うどんそばの自販機は50台程度と言います。

長く使えば故障もします。時が経てば交換の部品もなくなります。そうして「引退」の時が訪れます。中には、寿命は10年程度とされた自販機について、故障した自販機の部品を抜き取って「修理」し30年以上使っているケースもあると言います。オーナーもまた、自販機を愛する者なのです。

野村さんはインターネットサイトでこうした自販機たちを紹介しています。レトロ自販機の名店をもじって「山田屋」(http://www3.famille.ne.jp/~nom/)と名づけました。

「レトロ自販機のファンが増えれば、部品の製造が続くなどして機械も生きながらえるかもしれません。最後の悪あがきでしょうか」(野村さん)。昭和の生き字引に出会える時に、会ってみるのも一興かもしれません。

https://news.goo.ne.jp/article/withnews
/trend/withnews-9019053100003.html

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