「カフェインで頑張る」は元気の前借り 震えに注意…返済は計画的に
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仕事にコーヒーを飲む人、多いと思います。気分転換になったり、ここ一番を頑張れたりしますよね。人によっては、エナジードリンクなんかを常用している人もいるのではないでしょうか?
いろいろな要因があるとは思いますが、それらに含まれるカフェインが、頑張るあなたをサポートしてくれている成分の一つということは知っている人も多いかと思います。
一方で、過剰摂取によるカフェイン中毒のニュースも国内・海外問わず見受けられます。適切な量や使い方とはどのようなものでしょうか?国立精神・神経医療研究センターで精神科医を務める松本俊彦氏に話をききました。
カフェインは薬物の一種
そもそもカフェインとは?というところですが、依存性の薬物の一種です。
依存性の薬物は大きく「アッパー系」と「ダウナー系」の2種類に分けることができ、カフェインは前者の「アッパー系」の薬物に分類することができます。
それぞれの特徴ですが、まず「アッパー系」は疲労感が弱まったり、元気が出たりする作用があります。逆に「ダウナー系」は気分を落ち着かせる作用があります。
このような説明だと、カフェインの効果に関して過激な印象を与えそうですが、実は人類とカフェインとの付き合いの歴史は古く、コーヒーが現在のような飲み方をされるようになったのは約300年ほど前からだと言われています。戦闘の際に気分を高揚させるために使われたこともあったようですが、総じてカフェインと人は「うまく付き合って」きたのです。
摂取量を適切にコントロールして効果を出す
では、身近な飲み物にはどのくらいのカフェインが含まれているのでしょうか?
ものによって差はありますが、コーヒー一杯で約50mg~100mgが含まれており、エナジードリンクだとだいたい1本あたりに約50mg程度が含まれています。
適切な量ですが、一般論として一日あたり成人で400mg以内、中学生以上の未成年では200mg以内(小学生では、ジュースや菓子類に含まれているのは仕方ないとして、コーヒーやエナジードリンクのかたちでは摂取しないようにした方がよいでしょう)におさえるのがよいとされています。ただ、個人差がありますのであくまで一般論の話です。摂取が1000mgを越えると不整脈や手の震えなどが発症し、5000mgを越えると死亡するという説もあります。不整脈や震えが出た時点で摂取量が過剰である証拠なので、控えるようにしましょう。
また、コーヒーやエナジードリンクなどの摂取が習慣的になっている人も一日あたりの摂取量に気を付けるようにしましょう。カフェインは耐性が付きやすく、同じ効果を得ようとして量が増えていく傾向があります。
最近の傾向で、摂取量の増加がエスカレートして100mgのカフェイン錠剤を常用するようになり、急性カフェイン中毒で運ばれる人が増えてきています。
カフェインの元気は「前借り」でしかありません。体力の絶対量を増やすものではないので、使った分は後から疲労として返ってきます。また、カフェインの耐性はすぐ高くなりますが、一度絶つと戻ります。一定の間隔をあけて利用することで量と効果はコントロールすることができます。
計画的に利用することで引き続き役立てていってもらえたらと思います。
withnews
http://news.livedoor.com/article/detail/15985887/
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