仏様、外国人マナー違反に悩む 飲酒・スケボー・像の足裏にガム 福岡・篠栗
釈迦涅槃像の前には、禁止事項を示すプレートが置かれている=福岡県篠栗町で2019年2月4日午後3時40分、宗岡敬介撮影
(毎日新聞)
ブロンズ製の涅槃(ねはん)像としては世界最大級とされる釈迦(しゃか)涅槃像で知られる福岡県篠栗(ささぐり)町の南蔵院が、外国人観光客のマナー違反に頭を抱えている。12カ国語の張り紙で注意を呼びかけてきたが改善されず、立ち入り規制エリアの設置も検討している。一方、春節(5日)の長期休暇に合わせ、中国では国営メディアが海外旅行時のマナー順守を国民に呼びかけている。
「ここは大切な祈りの場所です」。篠栗四国霊場総本寺である南蔵院の境内には、注意事項を書いた張り紙や看板が置かれている。「ねぼとけさん」の愛称で親しまれる全長41メートル、高さ11メートルの釈迦涅槃像があり、約5年前からバスツアーの外国人観光客が多く足を運ぶようになった。
しかし、同院によると、外国人観光客が境内で飲酒飲食したり、スケートボードをしたりする行為を寺関係者が目撃し、注意したこともある。また、使用済みのトイレットペーパーを流さない、涅槃像の足の裏などにガムが付けられるなどのマナー違反も目立ってきたという。
そのため、同院は2017年から外国人の団体での参拝受け入れを停止。個人客が来た時のために中国語や韓国語など12カ国語でマナー順守を求める張り紙をしたが、改善はみられないため、納骨堂など一部エリアの観光客立ち入り規制も検討している。
林覚乗(かくじょう)住職(65)は「マナーの悪い外国人が増えて、昔からの参拝者の中には訪れなくなった人もいる。せっかくお参りに来てもらったのに、嫌な思いをさせてしまっている」と打ち明ける。
5日の春節前後に長期休暇となる中国。一部観光客のマナー違反は中国国内でも指摘されており、国営新華社通信は春節前の1月末、ニュースサイトで「10のマナー違反行為」を挙げて注意を促した。
列挙された行為は、ゴミのポイ捨て、たんやガムの吐き捨て▽列の割り込み▽宗教施設での騒音行為▽公共スペースでの通話や騒音行為▽トイレでの不始末(流さないなど)――など。中国文化観光省も国外旅行者向けに「礼儀正しい中国人として振る舞うように」と呼びかけている。
福岡市地下鉄を運営する市交通局も「車内で大声で話すなど外国人のマナーを指摘する声が市民から寄せられている」という。同局では18年3月に中国語や韓国語などで注意を呼びかけるポスターを掲示。担当者は「ラグビーワールドカップなど国際的なスポーツ大会も控える中、マナー向上に地道な努力を続けていくしかない」と話した。【宗岡敬介、田中韻】
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/region/
mainichi-20190205k0000m040079000c.html
- 関連記事
-
- スキーコース外の救助自己負担に 事故防止へ、青森 (2019/01/15)
- 倒壊のブロック塀「通学路から非常に高く危険」 (2018/06/18)
- 長時間労働で…元国体選手が病院に就職し9か月後に自殺 病院側に7200万円の支払い命じる 岐阜地裁 (2019/04/19)
- 「16歳と知っていて」中学校教師がみだらな行為か (2019/01/17)
- 奈良・川上村が「ダムカレー」開発 2つのダムと天然林表現 (2018/06/10)
- 「隠し」キリシタンの里が大分に?藩ぐるみで見ぬふり説 (2017/12/04)
- 非自治会住民は「ごみ捨て場使うな」 トラブルの現場は (2018/12/27)
- 川崎で結核集団感染、30代の男性死亡 (2017/08/26)
- マスク転売の静岡県議に苦情740件、議会は辞職勧告も (2020/03/10)
- 静岡のスーパーには「卒塔婆」売り場が!? 意外な風習に驚きも...販売元「普通の光景」 (2018/11/19)
テーマ : みんなに紹介したいこと
ジャンル : ブログ