「まるで津波、死の恐怖よぎった」 芦屋を襲った高潮
流されたコンテナが砂浜に打ち上げられていた=2018年9月5日午前9時57分、兵庫県芦屋市、内田光撮影
(朝日新聞)
兵庫県芦屋市の臨海部にある南芦屋浜地区では、住宅街が台風21号による高潮に襲われた。
護岸から道路を1本隔てた同市涼風町の戸建てに住む会社経営の男性(60)によると、浸水が始まったのは4日午後2時すぎ。高さ約5・2メートルの護岸を越えて、海水が一気に敷地に流れ込んできた。
みるみる水位が増し、5分ほどで数十センチの高さに。「まるで津波のようだった。このままでは家が流されると思い、死の恐怖が頭をよぎった」と話す。漂流してきたコンテナが護岸にぶつかり、ゴーン、ゴーンと音を立てていた。
車で逃げようとしたが、車内は床まで水につかっていた。座席に座った途端、車から煙が上がり、水をかけて消火した。辺りの道路は、車のタイヤの半分が隠れるほど冠水している。徒歩での避難もあきらめ、2階で一夜を過ごした。
近くに住む会社員の男性(58)は5日朝、道路や庭先に付着した海砂を洗い流す作業に追われていた。「この辺りは、南海トラフ巨大地震で津波が来ても浸水しない地域という想定だった。でも高潮がやすやすと護岸を越えた。今後、地域の防災計画を見直さざるを得ないのでは」と話す。
普段は釣り人でにぎわう護岸の柵は折れ曲がり、漂着したコンテナが5、6個、岸に乗り上げていた。人工浜の潮芦屋ビーチでも複数のコンテナが砂浜にめり込み、がれきが散乱していた。毎日、釣りに訪れるという同市高浜町の男性(80)は「芦屋に住んで50年近くになるが、こんなことは初めて」と驚いていた。(西見誠一)
https://news.goo.ne.jp/article/asahi
/nation/ASL954357L95PIHB013.html
- 関連記事
-
- バイト中に15歳少女が転落死 太陽光パネル点検作業 (2017/12/16)
- 「茅の輪」めぐり神社が訴え…苦しい胸の内は (2019/07/02)
- 「賞味期限切れている」市議会議員が飲食店を中傷 (2017/12/06)
- 収集車横転、自転車真っ二つ=「ドカン」と衝撃音も-池袋暴走 (2019/04/19)
- 位置アプリで交際相手監視疑い 就寝中、指紋でロック解除 (2018/04/10)
- 教師の盗撮 校長と教頭が“証拠隠滅”指示 (2017/10/24)
- 小学生も…民家6人遺体、住人家族か 宮崎 (2018/11/26)
- レンタルカートでひき逃げ、台湾籍の男を逮捕 (2018/02/26)
- ブルガリ、ロレックス勤務→老舗酒造の蔵人 イタリア人男性、偶然に導かれて日本酒の世界へ (2019/09/23)
- 小さな集落で「村八分」騒動 行事連絡せず、市報届けず (2017/12/04)
テーマ : みんなに紹介したいこと
ジャンル : ブログ