<終戦の日>閣僚参拝ゼロ 2年連続、にじむ中国への配慮

毎日新聞
終戦の日の15日、東京・九段北の靖国神社に参拝した閣僚はいなかった。全閣僚が参拝しなかったのは、昨年に続き2年連続。安倍晋三首相が早期の日中首脳会談実現に意欲を示す中、中国側の反発を招かないよう閣僚らも一定の配慮をしたとみられる。
首相は同日、代理人の柴山昌彦・自民党総裁特別補佐を通じ、玉串料を私費で納めた。首相は第2次政権発足から1年にあたる2013年12月に参拝してからは靖国神社に参拝していない。終戦の日の参拝見送りと玉串料奉納は6年連続だ。柴山氏は記者団に「昨年に引き続き安倍晋三・自民党総裁の名代として参拝した」と説明。首相が事前に「先人たちのみたまにしっかりとお参りしてください。本日は参拝に行けずに申し訳ない」と伝えたと明らかにした。
また、自民党政権では16年まで恒例化していた閣僚の参拝も2年連続でゼロとなった。かつては閣僚としても参拝していた野田聖子総務相も、昨年に引き続いて参拝を見送った。野田氏は15日の記者会見で「昨年、国内外の山積した問題を考えた時、自分の思いを強行させるかたくなな気持ちではなく、(終戦の日に)参拝をしなくてもよいと判断した。今年も同様の気持ちだ」と説明した。
今年は日中平和友好条約締結40周年に当たり、昨年の日中国交正常化45周年に引き続き、日中関係の節目を迎えている。全閣僚が2年連続で参拝を見送った背景には、節目を踏まえて両国が歩み寄りの兆しを見せていることがある。首相は10月にも単独で訪中し、中国の習近平国家主席との会談実現への道筋を探っている。閣僚が参拝すれば中国政府を刺激して歩み寄りのムードに水を差し、日本外交全体に影を落とす可能性もある。こうしたリスクを閣僚らも考慮したとみられる。【川辺和将、森有正】
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/politics/mainichi-20180816k
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