中国で英国国営放送のBBCサイトがブロックされる、なぜか?
イギリスの国営放送協会(BBC)が運営するウェブサイトが中国国内で閲覧できなくなっています。BBCサイトの仕様変更が理由ですが、中国国内のインターネット事情がよくわかる出来事といえそうです。
BBC websites blocked in China after security change - BBC News
https://www.bbc.com/news/technology-45098190
中共歌頌造神習近平 BBC嗆:是在創邪教? - 國際 - 自由時報電子報
http://news.ltn.com.tw/news/world/breakingnews/2223729
BBCは中国国内でウェブサイトが閲覧不能になっていることを2018年8月7日に明らかにしました。この原因は、BBCウェブサイトがすべてHTTPS化されたためだとのこと。BBCは「フェイクニュースの問題もある中で、ニュースや報道は情報が改ざんされていないとユーザーにわかることが重要です。そして、閲覧履歴が外部から公開されないことも重要です」とHTTPS化の理由を挙げており、報道機関の情報発信ツールとしてウェブサイトのHTTPS化は必要不可欠であることを示唆しています。
BBCが挙げるHTTPS化のメリットは、情報をコントロールしたい中国政府にとってはそのままデメリットとなるもの。中国国内ではしばしば報道規制が行われますが、政府運営にとって不都合であるHTTPS化は、一国の国営放送であれ中国国内では容認しないという強い姿勢で臨んでいます。
BBCによると中国のユーザーは1週間以上もBBCのオンラインコンテンツに正規ルートからはアクセスできない状態になっているとのこと。この状況に対してBBCは、地元のサービスプロバイダーと協力することで、特定のBBCコンテンツを中国ユーザーに届ける方針であると明らかにしています。
同時にBBCは、ユーザーの位置情報を隠せるため特定サイトへのアクセス制限が行われるオンラインコンテンツへのアクセスを可能にするVPNサービスの利用を推奨しています。「誰もが意見する自由、表現の自由、重要な情報を受け取り伝達する権利を有する」とする世界人権宣言第19条を、国連に加盟する中国も保障するべきだとBBCは述べています。
・おまけ
中国の習近平国家主席がディズニーの「くまのプーさん」に似ていると揶揄する声が中国から挙がり、プーさんは習近平体制を批判する反体制派の象徴になっています。このため、中国国内では映画「Christopher Robin(プーと大人になった僕)」の公開が認められていません 。プーさんが「中国で最も検閲されたキャラクター」になっている事実は、中国国内のインターネットを利用する自由が大きく制約されていることを如実に物語っています。
A bear, however hard he tries, Falls foul of Chinese censors' eyes https://t.co/ToOCHHZT7I pic.twitter.com/8H9ITqIc1M— Financial Times (@FT) 2017年7月16日
GIGAZINE(ギガジン)
http://news.livedoor.com/article/detail/15149610/
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