ロバート・ジョンソン Robert Johnson
![]() | コンプリート・レコーディングス~センテニアル・コレクション (2011/06/01) ロバート・ジョンソン 商品詳細を見る |
【略歴】
(1911~1938)ミシシッピ州ヘイゼルハースト生まれ。
最も有名なブルーズ・ミュージシャンの1人。
子供の頃は友人と
ジューズ・ハープや歌で遊ぶ子供だった。
最初に覚えたブルーズが
シティ・ブルーズのピアニスト、
リロイ・カーの
「How Long, How Long Blues」
だったという。
16歳頃にギターに興味を持ち、
17歳頃にウィリー・ブラウンから
ギターを教わったとも言われている。
18歳でミシシッピ州ペントン、
ロビンソンヴィル東部のクライン農園に移住。
最初の結婚をするが、
妊娠した妻は赤ん坊と共にお産で死亡。
この頃にアイク・ジナマンと知り合う。
19歳頃から
ロビンソンヴィル周辺部で演奏していた
サン・ハウスとウィリー・ブラウンの
演奏を聴きに行くようになり、
後を付いて回り、
たまに演奏に参加するが、
この頃はギターの腕前は未熟だったという。
その後、アイク・ジナマンにギターを教わり
1日中練習に明け暮れ、
一緒にジューク・ジョイントなどで
演奏をしたという。
やがて、ヘイゼルハースト周辺では有名になり
「R.L」と呼ばれるようになる。
20歳で10歳年上の女性と再婚。
しかし、21歳のときに妻子を置いて
ロビンソンヴィルに戻り家族と再会し、
地元のジューク・ジョイントなどで演奏。
このときに2年振りにロバートの演奏を聴いた
サン・ハウスとウィリー・ブラウンは
急激に上達したロバートの演奏に
大変驚いたという。
その後も数々のミュージシャンと知り合い
放浪の旅をしていたロバートは、
25歳のときに
レコード店経営者のH.C.スピアを訪ね、
レコーディングの機会を得る。
録音は1936~37年の間に行われ、
全29曲を残す。
1938年にミシシッピ州グリーンウッドの
ジューク・ジョイントで演奏中に、
休憩時間に差し入れられた
毒入りウィスキーを飲み、
昏睡状態に陥り死亡。
27歳だった。
【代表曲】
「Cross Road Blues」
「Sweet Home Chicago」
「Kind Hearted Woman Blues」
「I Believe I'll Dust My Broom
【個人的感想】
ロバートの魅力は、
デルタ・ブルーズに限らず、
シティ・ブルーズや
ラグタイムや
戦前のいろんな地域のブルーズを
自分なりに吸収し、
ひとつのスタイルを築き上げたことだと思う。
彼の残した楽曲を
60年代のロック・ミュージシャンが
取り上げて有名にしたことで、
彼の残した楽曲の殆どが
戦後ブルーズのスタンダード
となったという側面もある。
最初に聴いたキッカケは、
エリック・クラプトンやローリング・ストーンズがカバーした
楽曲のオリジナルを聴いてみたい
という好奇心からだったが、
レコードを探して初めて聴いたときは、
モノラルで音質の悪い録音、
弾き語りという地味さに、
あまり聴く気になれなかった
のを覚えている。
それから数年後、ある1冊の本に掲載されていた
ロバートのギター演奏を手本にした楽譜
をみて何気にギターを持って
弾いてみようとしたときに、
彼がとんでもない
(当時の私には、そう思えた)
ギターを弾いているのだと気付き、
改めてレコードを聴き直し、彼を見直したのだった。
その後、彼の楽曲を自分なりに
探っていくうちに
ロバートが影響を受けたさまざまな戦前ブルーズや、
ロバートに影響を受けた戦後シカゴ・ブルーズへと
BLUESの世界が広がっていったワケだ。
彼の存在があったからこそ、
私は戦前のブルーズを知り得て、様々なBLUESを知る
きっかけになったワケだから、
やはりロバートには
感謝しなければいけない。
【私の1枚】
![]() | キング・オブ・ザ・デルタ・ブルース・シンガーズ VOL.2 (2007/01/24) ロバート・ジョンソン 商品詳細を見る |
18歳のときに探して探しまくって、やっとゲットした1枚のLPレコード。
当時はレコードだったんです。
日本盤で解説・対訳は三井徹さん。
当時、ソニーの不朽のロック・コレクション・シリーズ
の1枚として売られていた。
廉価版で2000円だったから
輸入盤と比べて値段も変わらない。
ジャケットの録音風景を描いた
イラストがノスタルジックで、
当時の録音を想像させる。
買ったときに「エリック・クランプトンが深く敬愛していることは有名だ。」
という日本盤の帯の煽り文に
笑った記憶がある。
クランプトンwwww
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