スキップ・ジェイムズ Skip James
![]() | ソウル・オブ・マン [DVD] (2005/03/04) スキップ・ジェイムス、J.B.ルノアー 他 商品詳細を見る |
【略歴】
(1902~1969)ミシシッピ州ベントニア生まれ。
本名Nehemiah James。
牧師の息子として生まれる。
高校の音楽の授業でピアノを学ぶ。
ピアノはローカル・ピアニストの
ウィル・クラブトゥリーから影響を受け、
ギターは友人のヘンリー・スタッキーから
弾き方を学び影響を受けたという。
1930年に友人のブルーズ・ギタリストの
ジョニー・テンプルの勧めもあり、
ミシシッピ州ジャクソンのレコード店主
H.C.スピアーのオーディションを受けて合格し、
ウィスコンシン州グラフトンに赴き
2日間でパラマウントに18曲ほどの録音をする。
しかし当時は不況で、
セールス的には恵まれず、
このことに失望したジェイムズは
BLUESを辞めてテキサス州ダラスに移動し、
地元でゴスペル・グループを結成。
父親の教えを受け継ぎ牧師となり、
32年にはバプティスト派の牧師として聖職に就く。
40年代半ばにミシシッピに戻り、
その後、音楽以外の仕事をしていたが、
64年に入院中の病院にいるところを
白人フォーク・ギタリストの
ジョン・フェイヒィらによって
「再発見」され、
ニューポート・フォーク・フェスティバルに
出演するように説得される。
そのステージでのジェイムズの演奏は
観客を魅力し、後に伝説となる。
その後もジェイムズは、
サン・ハウスやミシシッピ・ジョン・ハートらの、
いわゆる「再発見」された
ブルーズ・ミュージシャンらと共に
数々のツアーやフェスティバルに参加し、
また、アルバムのレコーディングもしている。
1969年に他界。
【代表曲】
「Devil Got My Woman」
「32-20 Blues」
「Hard Time Killin' Floor Blues」
【個人的感想】
スキップ・ジェイムズの魅力は、
クロスノート・チューニングといわれた
独特のオープンE(D)マイナーのギター・サウンドと、
ファルセットを用いた陰鬱な歌。
この独特のチューニングを
彼はヘンリー・スタッキーと
リッチ・グリフィスらに学んだという。
異質なスタイルであるが、
一般にはベントニア・スタイルなどと言われている。
他のブルーズ・ミュージシャンらと比べて
音楽的教養が高かったこと、
またギター・テクニックもあり、
本人自身もプライドが高かったようだ。
ロバート・ジョンスンも彼の曲から引用
(要するにパクってるワケだが…)
しているのは有名な話だが、
ジェイムズ自体は
ロバートを全く知らなかった
と言っていたようだ。
彼の残した曲の
いくつかはスタンダードとなり、
エリック・クラプトンもクリーム時代に
彼の「I'm So Glad」を取り上げている。
このおかげでジェイムズの元には
莫大な印税が入り、
彼の葬式代や入院費を払っても
お釣りがくるほどだったようだが…
【私の1枚】
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Skip James Today!
スキップ・ジェイムズ
「再発見」後の晩年の1枚。
過去のレパートリーの再演あり、
リロイ・カーのカバーあり、
新しく作ったらしき曲あり、
で、円熟したジェイムズの演奏が聴ける。
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