流行語大賞「このハゲーーッ!」まさかの落選のワケ
豊田真由子氏
「このハゲーーッ!」ではなく「ちーがーうーだーろー!」が選ばれたワケは――。「自由国民社『現代用語の基礎知識選』2017ユーキャン新語・流行語大賞」(大賞発表は12月1日)のノミネート30語が9日、発表された。昨年は山尾志桜里衆院議員(43)が国会で取り上げた「保育園落ちた日本死ね」がトップテン入りしたことで大ひんしゅくを買い、ユーキャン不買運動にまで発展した。ひるがえって今年のノミネート語はどれも、どこか“ちーがーうーだーろー感”満載。その理由を探ってみると…。
“新語・流行語大賞に選ばれた芸人は一発屋に終わる”というジンクスまで生んだ同賞。今年で34回目とあり、すっかり年末の風物詩となっている。昨年は芸能界で相次いだ「ゲス不倫」がトップテン入りしたが、ゲス不倫の舞台が政界に移った今年は、今井絵理子参院議員(34)が釈明の際に放った「一線は越えていない」はノミネートされなかった。
ほかにも、誰もが一度はマネした豊田真由子元衆院議員(43)が男性秘書に浴びせた強烈すぎる罵声「このハゲーーッ!」、連日メディアをにぎわせた森友・加計学園問題の見出し語「モリ・カケ」、解散総選挙の流れを一気に変えた小池百合子都知事(65)の「排除」などはいずれも選出されなかった。
もともと同賞はジャーナリストの鳥越俊太郎氏(77)や政治学者の姜尚中氏(67)が選考委員に名を連ねていることから政治色が強かった。2014年は「集団的自衛権」と日本エレキテル連合の「ダメよ~ダメダメ」の2語が選ばれ、つなげると安倍政権への強烈メッセージとなり話題に。また15年には「アベ政治を許さない」がトップテン入りした。鳥越氏が選考を降りた昨年も相変わらず独自路線を貫いていたが、今年は一気に弱腰になってしまった。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は「昨年、『日本死ね』を選出して猛批判されたことは確実にトラウマになっている。『忖度』『共謀罪』など政治ワードを拾っているが、肝心の『モリ・カケ』『安倍一強』を外すなど与党にニラまれるのは嫌だという意識が透けて見える。批判を恐れて忖度を重ねた結果、世相も反映していなければ毒にも薬にもならないとっ散らかったワードが並んだ印象です」と酷評する。
確かにそこまで話題になったかと首をかしげるワードも多い。「『ハンドスピナー』『うんこ漢字ドリル』など“ただの商品名じゃん!”っていうものや、『ユーチューバー』『炎上○○』みたいな今さら感のあるもの、“ただの掛け声じゃん”ってもので穴埋めしているだけで世相が見えない。うんこドリルは大賞には選ばないでしょ(笑い)」(井上氏)
なぜ、誰もが納得するはずの「このハゲーーッ!」が選考から漏れたのか。
「新語・流行語大賞審査委員会及び大賞事務局」は「個別の選考過程については答えない」と言うが、井上氏は「『このハゲーーッ!』をおおっぴらに大賞にして『ハゲは差別用語なんじゃないか』と論議を呼ぶのが嫌なんでしょう」と推察する。昨年の「日本死ね」での炎上はもうごめんというワケか。
芸能関係ではピン芸人、サンシャイン池崎(36)の「空前絶後の」と「ブルゾンちえみwithB」の「35億」の2つがノミネートされた。
芸能関係者は「藤井聡太四段の活躍で将棋ブームに沸いた今年は『藤井フィーバー』と、引退した加藤一二三氏の愛称『ひふみん』の2語が選出された。ひふみんも、サンシャインやブルゾンと同じ大手芸能プロ『ワタナベエンターテインメント』所属。藤井君は将棋関連以外のイベントへの出席は望み薄なので、主催側は何が何でもひふみんを引っ張ってきたいのだろう」とみる。
ノミネート語は「現代用語の基礎知識」編集部を中心に選出された。今後、選考委員会によって、受賞者の出席可否なども加味され、大賞やトップテンが決定する。“忖度”合戦の末に大賞に輝くのは――。
http://news.livedoor.com/article/detail/13872952/
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