お布施の額で悩んだ時に「料金は幾らですか?」と聞いてはいけない理由
お布施というのは、ご家族が亡くなった場合に行う、お通夜や葬儀、法要などで僧侶に来ていただき、供養をお願いしたときにその礼としてお渡しする「お気持ち」をお金という形で表したものです。決して、代金や料金をお支払いするという考え方ではなく、あくまでも供養をしていただいたお礼の「お気持ち」がお布施なのです。といっても、その「お気持ち」は結局のところお金でお渡しするということで、遺族にとって気になるのがやはり金額ではないでしょうか。
■料金とは品物の買手が売手に払う金銭。お布施は供養してくれたことに対する気持ち。
勿論、決まった金額は存在するはずはありませんが、相場としては、お通夜から葬儀、告別式では戒名なども含めると15万円から50万円という範囲で、四十九日、一周忌、三回忌といった法要では1万円から5万円という範囲でお渡しするようです。はっきりした金額については、直接、僧侶や寺院の方にお伺い、相談するのが賢明のようです。
ただし、その場合は「料金はお幾らですか?」とは訊かないように気を付けましょう。何故なら料金や代金とは、物品を購入した際に買手が売手に払う金銭のことを言うからです。
故人が成仏することを願い、そのお手伝いとしてお坊さんに天国へ導いていただく。そのお礼がお布施であり、遺族の故人への想いがそこには込められているのです。金額の大きさが「お気持ち」の大きさではありません。
■仏教でいうお布施は、他の宗教でどうなっている?
日本では最も多く、一般的である仏教での葬儀ではお布施として僧侶にお礼をしますが、キリスト教では献金という形で礼を現します。やはりキリスト教の献金も「お気持ち」をお金でお渡しするので、仏教では供養を行っていただき、故人が成仏できることを願ったお礼と想いというニュアンスが強いかと感じるのですが、キリスト教はそこに神様への感謝、という表現が加わります。神様に生かされ、神様のもとへ導かれることへの感謝の心を表しているように感じられます。また神道においてはご神饌料と呼び、神官への礼と、やはり神様へのお供えを、お金に代えて行っており、感謝という念がもとになっているようです。
■最後に…
共通していえることは大切なのは「心」であり、値段という概念ではないということです。確かに相場はあるのかもしれませんが、あまりにも金額を気にしすぎることはなく無理のない「お気持ち」をお渡しすれば良いのではないでしょうか。肝心なのは葬儀、法要をきちんと心を込めて行うということです。金額に見栄を張り、他をおろそかにするようでは、いったい何のための葬儀で、そのためのお布施なのか意味がなくなってしまいます。
お渡しするのは代金ではなく「お気持ち」なのです。
http://dailynewsonline.jp/article/1369039/
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