兵庫出身のんさん、地元PR 自治体で起用相次ぐ
自然豊かな市川の川岸で観光PR動画を撮影するのんさん=兵庫県神河町鍛治(撮影・山崎 竜)
(神戸新聞)
兵庫県神河町が、町内生まれの女優のんさん(能年玲奈から改名)に観光PRを依頼し、知名度アップに力を入れている。のんさんは今年に入り、公表していなかった出身地を“解禁”。好機とばかりにPR動画の制作を進め、8月に東京でのお披露目を予定する。地方の自治体が芸能人の発信力を生かし、全国区になる機会をうかがう動きは加速しつつある。(三宅晃貴)
「町内で行ってみたい場所はお寺。知らないお店もできていて驚きました。出身地なので説得力のあるPRができると思います」
先月9日。PR動画の撮影で町に帰ってきたのんさんは、取材に古里への思いを熱っぽく語った。懐かしいエピソードが次々とあふれてくる。
のんさんは、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」に主演し話題になった。2016年7月から芸名を「のん」に変更して活動中。
町は昨年11月、のんさんの地元関係者から映画ポスターの掲示依頼を受けた後、PR動画への出演を依頼。出身地の公表も重なり、今年4月に出演が決まった。町は17年度予算に出演料などを盛り込んだ。
動画は、のんさんが町内の観光名所などを巡る内容。8月下旬、東京でご当地グルメや特産品を発信する「全国ふるさと甲子園」で動画を初公開する。のんさんがステージに登場し、魅力をPRするという。
出演交渉を担当した町の山下和久観光振興特命参事は「のんさんを応援したい気持ちで交渉した。知名度が圧倒的なので、コラボした動画やイベントは町のことを多くの人に知ってもらえる機会になる」と期待する。
神戸・長田区出身の芸能プロダクション社長、田中雅久さん(43)=東京都=は、芸能人が地方の自治体のPRに出演する理由として「若者のテレビ離れがある。東京から発信しているだけでは届きにくくなった」と指摘。「住民にとっても、ライブ感や会ったときの喜びはテレビでは味わえない。この流れは加速していくと思う」と予想する。
■「うどん県」成功、大きな転機
自治体で進む芸能人の起用について、関西学院大社会学部の難波功士教授(広告論)は、香川県が「うどん県」を打ち出したプロモーションビデオが大きな転機になったと指摘する。
同県は2011年、出身の俳優要潤さんらを起用し「うどん県に改名する」という動画を公開。「面白くない」「目立たない」とされた自治体広報のイメージを払拭(ふっしょく)した。
難波教授は「PR動画はアイデアで勝負しつつ、そこにタレントが出演すればインパクトが大きい」と解説。「テレビでも宣伝してくれる人が出てくれば話題になり、無名の自治体が全国区になるチャンスとなる」と話す。
兵庫県内では、神戸市出身の女優戸田恵梨香さんが、神戸開港150年記念事業のイメージキャラクターに就任。加古川市出身のお笑いタレント陣内智則さんが、ご当地グルメかつめしを紹介する動画は、今年3月から公開されている。
伊丹市は現在、米大リーグ・ヤンキースの田中将大投手や女優南野陽子さんをはじめ、お笑いコンビ「銀シャリ」の橋本直さんら18人の著名人を「伊丹大使」として抱える。
その一人で女優有村架純さんは、就任後にテレビで大使の名刺を示して昆陽池(こやいけ)公園などを紹介。同市都市ブランド・観光戦略課の担当者は「テレビなどを通しての発信力は効果が絶大」と力を込めた。
洲本市は、魅力をPRする「ふるさと“すもと”応援大使」に2年前、出身のモデル・タレント朝比奈彩さんを任命。同市企画課は「初めて芸能人を起用したが成功した。メディアで、ほんの少し地元の話題を出してもらえるだけで効果がある」とする。
https://news.goo.ne.jp/article/
kobe/nation/kobe-20170715005.html
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