日米で大ブーム 謎のおもちゃ「ハンドスピナー」粗悪品の見分け方
小学生から大人までブームが広がるハンドスピナー(撮影/編集部・西岡千史)
(AERA dot.)
米国で大ヒットし、日本でもブームが起きている「ハンドスピナー」。指で挟んで、クルクル回して眺めるだけのおもちゃなのだが、通販サイト「アマゾン」のおもちゃ売れ筋ランキングでは、10位までの売り上げのうち4つをハンドスピナーの商品が占めている(7月12日現在)。
ハンドスピナーは1個数百円から1万円以上と、種類は様々。なかには回転させると光ったり、絵柄が浮かび上がったりするものも。指ではじいて回転させると2〜3分回るのが一般的だが、7分以上回り続ける優れものもある。
東京・秋葉原でハンドスピナーを約30種そろえる「スピンギア」オーナーの長谷川貴彦さんによると、「今年3月に動画サイトで取り上げられ、その後にテレビ番組で紹介され、日本でも人気が出た」という。
ただ、ハンドスピナーの歴史は意外に古く、20年以上もさかのぼる。日本ハンドスピナークラブの山本智也代表は、こう話す。
「ハンドスピナーは、米国在住の女性が1990年代に考案しました。重症筋無力症の患者が遊べるおもちゃとしてつくられたのですが、ADHD(注意欠陥多動性障害)など、じっとしておけない子供でも楽しめるおもちゃとして医療の現場で使用されていました。それが、昨年から大人でも楽しめる手持ち無沙汰解消グッズとして、米国で人気になったのです」
個性の異なる様々な種類の商品が販売されているのも、2005年に特許が切れて、誰でも自由に製造できるようになったことが大きい。一方で「まったく回転しない」「電飾が光らない」といった粗悪品が日本国内で流通している問題も起きている。
前出の日本ハンドスピナークラブでは、海外から輸入されたハンドスピナーを、流通前に検品する作業をしている。ハンドスピナーは、回転軸となるベアリングや電飾で使用されているLEDが、輸送時のちょっとした衝撃で故障してしまうことが多いからだ。種類によっては半数以上が検品に合格しない場合もあるという。
では、粗悪品を買わされないためにはどうすればいいのか。
「商品に触れてから購入できれば一番いいのですが、欲しいものが店頭にいつも並んでいるとは限りません。そこで、インターネットで購入する場合は、出品者が検品をちゃんとしているかを確認することが大切です」(山本さん)
ハンドスピナーは小学生の間でもブームになっていることから、男性で30〜40代のお父さん世代の購入者も多いという。子供にプレゼントしたのに粗悪品だったなんてことにならないよう、ご注意を。(本誌・西岡千史)
※週刊朝日 オンライン限定記事
https://news.goo.ne.jp/article/
dot/life/dot-2017071200078.html
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