謎の標識「グー」「パー」の正体 寒冷地でしか見られないのも当然なワケ
高速道路脇にある四角と十字の標識(画像:昭和土木設計)。
(乗りものニュース)
高速道路上に、青とオレンジからなる四角形と十字形の標識が立っていることがあります。どのような意味があるのでしょうか。
グーは「ここから」、パーは「ここまで」
高速道路の脇に、青い四角をオレンジで囲った四角い標識や、青い四角の4辺にオレンジの四角がついた十字形の標識が立っていることがあります。
このふたつの標識は、国土交通省が公開している道路標識の一覧にも記載されていません。何のためのものなのでしょうか。道路の設計を手掛ける昭和土木設計(岩手県矢巾町)に聞きました。
――あの四角と十字の標識はどのようなものなのでしょうか?
「投雪禁止区域指定標示板」といいます。道路の除雪作業において、路外に雪を投げ捨ててはならない区間を示すもので、四角が指定区域の始点、十字が終点を表しています。
――業務用の標識ということでしょうか?
はい。雪を路外に飛ばす除雪車の作業を補助するものです。一般の人には関係がないので、標識の一覧にも載らないのかもしれません。ちなみに道路業界内では、四角の標識が「グー」、十字の標識が「パー」とも呼ばれます。
雪を投げ捨ててはいけない区間とは?
――どのような場所が禁止区間なのでしょうか?
一般道との交差箇所や、高速道路の下に民家がある場所などです。禁止区間では、下にいる人やモノ、クルマに危害を与えないようにするため、除雪車は一時的に投雪を止めます。多くは、交差する一般道の幅に応じた短い区間ですが、100mから200mもの橋全体が投雪禁止区域になるような場合もあります。
※ ※ ※
この「グー」「パー」標識は各道路管理者が設置するもので、標識メーカーのキクテック(名古屋市南区)や国土交通省東北地方整備局によると、NEXCOが管轄する高速道路や国土交通省管轄の自動車専用道路などでも同じものが使われているとのこと。国土交通省東北地方整備局は、「高架や高い盛土の道路などで使われる積雪寒冷地特有の標識」だといいます。ちなみに「グー」「パー」という通称も、これら各現場で使われているそうです。
https://news.goo.ne.jp/article/
trafficnews/trend/trafficnews-73992.html
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