【女の視線】「リカちゃん」50周年 大人もハマる魅力 親子ファン、収集家も
「リカちゃんとともに生きてきた気がします」と語る池田久美さん
(産経新聞)
着せ替え人形の「リカちゃん」が今年、50周年を迎える。ごっこ遊びやおしゃれ遊びを楽しむ女児向け玩具だが、最近は大人向けのラインアップも充実。親子2、3世代で楽しむファンも多く、中には熱心なコレクターも。半世紀にわたって女性の心をつかんできた魅力とは−。(三品貴志)
◇
「すっかり童心に返っています」
神奈川県藤沢市の女性(35)は昨年12月、長女(5)のためにリカちゃんを購入した。自身も幼少期に遊んで以来、四半世紀近くぶりの再会。「衣装や小物が今っぽくなっていて驚いた」
女性はその後、娘にせがまれて人形用の洋服も自作。今では親子2代で熱中しているという。
◆漫画を参考に
リカちゃんは昭和42年に誕生し、累計販売数は6千万体以上。
当時の女児向け人形は目鼻立ちのはっきりした欧米人をモチーフにしたものがほとんど。そんな中、「生みの親」であるタカラ(現タカラトミー)創業者の佐藤安太さん(92)が参考にしたのは、少女漫画の世界だったという。
リカちゃんは小学5年の11歳で、フランス人の父と日本人の母の間に生まれたハーフという設定だ。佐藤さんは「本当に日本の女の子が喜ぶ人形が作りたかった。女の子が自由に夢を広げられるような物語を持たせ、この世に送り出した」と振り返る。
当時、人形に年齢や家族などの細かいプロフィルが設定されているのは珍しく、その“物語”が女児を、夢や想像の世界に誘ったのだろう。その後、双子の妹と3つ子の妹と弟といった家族も加わるなど、リカちゃんをめぐる世界は徐々に広がっていった。
また、人形の造形も時代とともに変化。初代(昭和42年〜)は当時の少女漫画のイメージを反映してか、どこかはかなげな表情。2代目(47年〜)は瞳の星の数が1つから3つに増え、鼻もやや高くなった。
3代目(57年〜)の髪は赤茶色のストレートロングになり、少しほほえんだ表情に。4代目(62年〜現在)では、顔が丸みを帯び、身長も1センチ伸びた。同社は「その時代や流行が反映されてきた」と説明する。
今年はリカちゃん50周年を記念した「リカちゃん展」が東京都中央区の松屋銀座(3月22日〜)を皮切りに全国で巡回開催される。また、限定人形や雑貨などの記念商品も発売される予定だ。
長い歴史のあるリカちゃんには、熱心なコレクターも少なくない。
◆数千体を所有
タレントの池田久美さん(51)は、自宅に人形だけで数千体を所有する芸能界きってのコレクター。約15年前、インターネットオークションで幼少期に所有していたリカちゃんを見つけ、10万円かけて落札したことで収集熱に火が付いた。
「子供の頃に、箱から出したときのドキドキ、ワクワクした気持ちが、ノスタルジー(郷愁)とともによみがえってきたんです」
池田さんはその後、古物商の資格を取得し、人形やレトロ雑貨などの鑑定士としても活躍。単に集めるだけでなく、古い人形を手入れして再生させることにも喜びを感じているという。
池田さんは「時代とともに軽やかに変化し、身近でありながら、いつも女の子のあこがれの『半歩先』を行っているところが魅力」と話している。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/
life/living/sankei-lif1702270022.html
- 関連記事
-
- 新橋キャバクラ店暴行死事件でキャバクラユニオンが「緊急声明」発表 「この社会が水商売の女は殴ってもいいとみなしている」 (2017/08/01)
- 9歳男児、年収30億円でトップ 米経済誌のユーチューバー番付 (2020/12/19)
- ゴールデンウィーク10連休、主婦・主夫の6割が「嬉しくない」 サービス業従事者も「国民全員が休めるよう配慮して」 (2018/11/07)
- 障害のある子を生んだ私に… 先生に贈る日本一短い手紙 (2019/01/26)
- 働く50代、4人に1人貯蓄ない 8割超が定年後も働く、民間調査 (2020/02/05)
- バーガーキング出店拡大へ 高価格イメージを払拭できるか (2017/10/22)
- 契約解除されたセブン、営業再開 商品売り切り休業も、大阪 (2020/01/02)
- ノーベル化学賞に旭化成名誉フェロー・吉野彰氏 京大工学部出身 (2019/10/09)
- 「令和」まで248元号を網羅! ビックカメラの紙袋が話題に 普段はメーカーロゴなのに…担当者に聞いた (2019/05/01)
- 牛丼チェーン松屋には根強いファンが多い 吉野家はない独特の魅力とは (2019/09/08)
テーマ : みんなに紹介したいこと
ジャンル : ブログ