マカオの豪邸直撃取材でわかった、金正男氏の“脇の甘さ”「防犯カメラも、護衛もなし……」
Facebookにあった正男氏の写真
マレーシア・クアラルンプールの空港で暗殺された金正男氏(45)は、マカオへ向かっていた。クアラルンプール発マカオ行きエアアジア機の搭乗手続き中、北朝鮮工作員とみられる女2人に毒針で殺害されたのだ。
中国や東南アジアを転々とする風来坊のイメージがある正男氏だが、北京とマカオに自宅があるのが確認されている。北京首都国際空港近くにある自宅には第1夫人が住んでいるとされ、マカオの自宅には、かつて第2夫人と長男ハンソル氏(21)が暮らしていた。韓国メディアによると、すでに2人はマカオを離れ、フランスで暮らしている可能性が高いという。
筆者は2011年3月、正男氏が暮らすマカオの豪邸を直撃している。場所は、南部コロアネ島の、セレブたちが住む別荘街「竹湾豪園」だ。
高速船ターミナルからタクシーを飛ばして20分ほど。3階建て約330平方メートルの建物が2棟ある自宅は、海辺に臨む風光明媚な好立地だ。
東側の1棟には、ヒマワリか太陽のような不思議なシンボルマークの入ったタイルが取り付けられている。韓国メディアは「金一族の紋章」と報道。確かに、北朝鮮で故・金日成主席は「太陽」と表現されるが、真相は不明だ。玄関に回ってインターフォンのボタンを何度も押したが、さすがに人の気配はなかった。近所の人に話を聞くと「最近は姿をまったく見ない」とのこと。裏手に回ると自宅の全容が一望でき、各部屋にエアコンの室外機と、東の水平線を向いたパラボラアンテナが取り付けられていた。
ある北朝鮮ウオッチャーは「朝鮮中央テレビはタイの通信放送を使って衛星放送されている。本国からつまはじきにされた正男氏だが、ちゃんとエアチェックしているのでは?」と話すが、母国への思いは強い様子だ。
建物に近づいてみると、窓にはカーテンがかかり、隙間から中を見たが、真っ暗で何も確認できなかった。屋上には人工芝が敷き詰めてあり、バーベキューもやり放題のようだ
このほか、マカオ市街地にも正男氏所有のマンションがある。ここはカジノや飲み屋で遊んで、帰りが遅くなった時に利用するらしい。マンション管理人を直撃したが「(本人は)いない」の一言で追い返された。
香港の日本人駐在員で、頻繁にマカオで遊ぶという男性は「リスボアホテルのVIPルームに向かう通路で正男氏を見た。すごくかわいい女性を連れていたよ」といい、「マカオの遊び人ならば、一度は見たことがある有名人だよ」と明かす。
それにしても、自宅には防犯カメラがなく、護衛もつけていなかった模様。今回の暗殺劇は、自由奔放な正男氏の性格が災いしてしまったもののようだ。
(文・写真=金正太郎)
http://dailynewsonline.jp/article/1275008/
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