エアコンの「冷房」と「除湿」、正しい使い分け方は?
暑い夏には欠かせないのがエアコン。しかし、リモコンにある「冷房」と「除湿(ドライ)」の正しい使い分けはできているだろうか?
エアコン 経済産業省・資源エネルギー庁発表の「夏の日中(14時頃)の消費電力(全世帯平均)」の内訳を見ると、ぶっちぎりの1位は53%でエアコン。夏の日中、在宅世帯は平均で約1,200Wの電力を消費し、そのうちエアコンが約半分を占めている。蒸し暑い部屋は「冷房」と「除湿」どちらでも過ごしやすく感じるが、どう使い分けるのが賢い方法なのか? エアコン最大手のダイキン工業に聞いた。
まずは「冷房」と「除湿」の違いから。冷房は、部屋の空気の 「温度」を下げることを最優先した機能で、暑い部屋から熱を追い出して、 部屋を涼しくする。一方の除湿は、部屋の「湿度」を下げることを最優先した機能。じめじめした部屋から水分を追い出して、乾いた空気に換えることが「除湿」の目的だ。
なぜ「除湿」でも涼しく感じるのか? それは、同じ温度でも湿度が違うと感じ方が違うから。湿度が高いときは暑く、湿度が低いときは寒く感じるため、梅雨時や夏は湿度が高く、部屋の温度を下げなくても湿度を下げると涼しく感じることができる。例えば、室温28℃では湿度50%くらいだと快適に感じるという。
ここまでは基本だが、さらに除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」という2つのタイプがあり、意外だが、冷房よりもドライのほうが電力を消費する場合も。「弱冷房除湿」は、水分を集めるために温度を下げた空気を、そのまま部屋に戻す。「再熱除湿」は、温度を下げた空気を、さらに適温に温め直してから部屋に戻す。部屋の温度を下げずに、湿度だけを下げるところが弱冷房除湿との違いだ。
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そのため、エアコンにかかる電気代は機能によっても異なるが、夏に使われる機能の中では再熱除湿>冷房>弱冷房除湿の順に電気代が多くかかる。ただし「弱冷房除湿」では、思ったよりも温度が下がり肌寒くなってしまうため、冷え性の女性は「再熱除湿」を選ぶのがベターだという。
「湿度」が高い梅雨明け前は「除湿」に、「温度」が高くなる真夏には「冷房」にするのが正解。特に、梅雨などじめじめした時期には、体の冷えすぎは健康にもよくないため、肌寒くならない「再熱除湿」がおすすめだ。
また、起動させてから温度を下げようとするとき、エアコンの電力消費は約900Wにも及ぶが、その室温を保とうとしているときは140~200W程度なので、よかれと思ってこまめに電源を切り、暑くなったらつけるを繰り返すとかえって電力を消費してしまう。1~2時間以内ならつけっぱなしのほうが省エネだ。
【結論】
・肌寒いけれど湿度が高い場合→再熱除湿(再熱除湿は室内気温を下げずに除湿を行うため、肌寒く湿気が多い日に最適)
・少し暑くて湿度も高い場合→弱冷房除湿(弱冷房除湿は冷房しつつ除湿も行うため、気温が少し高く湿気も多い日などに最適)
・真夏並の気温でとにかく暑い場合や、蒸し暑い場合→冷房機能(室内気温が高い場合は冷房で室内気温を下げることを優先)
<取材・文/北村篤裕>
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