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 春日大社(奈良市)は29日、約80年前に宝庫の天井裏から見つかった黒漆太刀こくしつのたち3本を研いだところ、1本が鎌倉時代後期の刀工・延寿国吉えんじゅくによし作、2本が平安末~鎌倉初期頃の「古備前」とわかったと発表した。

 専門家は「3本とも国宝・重文級の名刀だ」と評価している。

 黒漆太刀は装飾のない黒漆塗りのさやを持つもので、武士が日常的に使ったため現存例が少ないという。1939年、宝庫の解体修理時に9本が見つかったが、さびていて詳細は不明だった。うち3本を20年に1度の大改修・式年造替しきねんぞうたいに合わせて人間国宝の本阿弥光洲氏に研ぎを依頼、同大社などの調査で判明した。

 延寿国吉作の太刀は全長106・8センチで、「國吉」という銘文の書体などからわかった。同作の刀は室町幕府の6代将軍、足利義教よしのり

も愛用したという。